髪について
発毛のメカニズム
人間の頭に生える頭髪は、ひとり平均10万本前後、多い人で15万本、少ない人でも6万本以上は生えます。また、密度は1平方cmあたり、平均200本程度とされています。これは男女差はほとんど無い数字で、脱毛症にならない限りは、変わることはありません。
髪全体を立体的に見てみると、皮膚の外に出ている部分(毛幹)と、皮膚の中に隠れている部分(毛根)とに分けられます。ヘアメイク関係者の中には、毛幹を「死んだ髪」、毛根を「生きた髪」と呼ぶ人もいるぐらいで、毛幹部分は、ただ毛根部分が生み出した髪が長く伸びて外に出ている状態、というものにすぎません。
その毛根部分ですが、毛根の上部には頭皮表面に湿り気を与えてくれる保護するための脂を出す皮脂腺があり、またその下の部分の毛根が、立毛筋肉という、毛をしっかり立てて動かすための筋肉につながっています。
さらにもっと底部に行くと、髪を作るのに重要な役割を果たしている毛球があります。この部分で毛母細胞が盛んに細胞分裂を繰り返し、毛が生まれます。
また、それに接続した部分に毛乳頭と呼ばれる器官があり、ここでは、毛細血管を通して運ばれてきたアミノ酸やミネラル分など、髪の生成に必要な栄養分を吸収して毛母に送り込むという働きをしています。
毛母細胞部分で出来上がった毛は、まだ溶岩のような状態で、それが上部に上がっていく途上、化学反応を起こして固くて冷たい髪の毛となり、どんどん上に押し上げられて毛幹になる、と考えられています。
ですが、この発毛のメカニズムも、絶対に正しいとは言い切れないところがあります。どうすれば、より毛の生え方が盛んになるかが明確になれば、誰にでも効く育毛剤の開発など容易なはずなのに、そんな薬は出た事がありません。
毛乳頭が、栄養を吸収しているらしい、毛母細胞の分裂から髪が生まれている、といった程度に受け止めておくのがいいと思われます。